
「んー? なあに、あたしにできることならするけど」
みなみちゃんからの呼びかけにあたしは首を傾げる。なにやら真剣な顔をしてるけど…どうしたんだろう。
「もうすぐ睦ちゃんの三者面談があるのだけど…私はこの子を放っていくことはできないし、にゃむちゃんにお願いできないかしら?」
見せてもらったスマホの画面にはメールで届いてる三者面談の情報。なるほど、その日のその時間ならあたしは空いてるから大丈夫そう。
「うん、任せておいて。あたしもむーこのパパだもん」
「ムーコ、お待たせ」
「にゃむ…なんでここに……」
「保護者、三者面談やるんでしょ」
みなみちゃんに任されてから暫く、当日になればあたしは学校の中に入る。お嬢様学校ということもありすれ違う生徒はお上品だし受付で手続きしてくれた人も丁寧だったなぁ。
「にゃむには頼んでない…それに…親が来れないなら…二者面談……」
「だーめ、あたしはムーコの父親なんだから聞く権利があります」
嫌がるムーコには悪いけど、みなみちゃんから頼まれてるんだから譲るつもりはないよ。それにあたしだってムーコが学校でしっかりやれてるかは気になるもんね。
「お、呼ばれたよ。行こうムーコ」
そう言ってあたしは立ち上がる。座ったままのムーコだけど、やって来るでしょ。あたしは先生に挨拶して教室に入った。
「にゃむもみなみちゃんも…親だとは思ってない…たぁくんの予定が空いてれば…来てもらったのに……」
「睦ちゃんの様子はどうだったかしら?」
「学校では大人しく過ごしてるらしいよ。成績も特に危ないところはないってさ」
娘におっぱいをあげてるみなみちゃんを眺めながらあたしは面談の様子を語る。先生はなんだか喋りづらそうにしてたのはムーコがあんまり話さないからかな。
「揉め事も起こしたりしない良い生徒って評価されてる感じかな。ただちょっと接しづらそうにしてたのは…立場、というよりムーコがお断りオーラ出してるからかなぁ」
「ふーん…問題を起こしてないなら良かったわ。お姉ちゃんに迷惑かけられたくないわよね~」
みなみちゃんったら…本当に娘に甘いんだから…ムーコの時もこんな風だったのかな? なんて思いつつ、あたしはみなみちゃんの膝を枕にごろんと寝転んだ。
「どうしたのにゃむちゃん?」
「旦那様にも構って~!」
「ふふっ、良いわよ。可愛い旦那様」
気持ち悪