
ニャアンはマチュやシュウジと無事なかなおりしたよ。エグザベくんとも結ばれました。マチュはちゃんとシュウジのことを連れ戻しました。
ニャアン・オリベは無事名誉除隊しジオン公国の市民権を獲得した。今はジオン公営団地に住んでるよ。シュウマチュ夫婦も隣に住んでいます
採光性も高い大きな窓もある。4LDK風呂トイレ別。愛の棲家にしては十二分だった―――
これはまだニャアン妊娠7ヶ月の頃。まだ産まれるには早いかな?でもおなか大きいって頃のお話です。
公共団地に移り住んでからあまり外出の機会がないニャアン。当たり前です、妊婦ですから身重だから身体は大事です。
けどエグザベくんはモヤモヤしていました。常に家にいるようなニャアンに何かモヤモヤしていたのです。
「キミはあまり外にはでない方なのかい?」と聞きました。彼は正直な人間です、嘘がつけないのです
NTって損ですね
「この子がいるから一人では出歩かないかな」のニャアンは返します
「運動不足やストレスもあまり母子によくないよニャアン」
「私…ストレスなんて感じてない…この部屋にいると落ち着く…イズマコロニーの時は常に生きていく事だけを考えて動いていたから…忙(せわ)しなかったから…ここは落ち着く…落ち着くの」
「と言ってもねぇ、身体動かさないのも子どもに良くないよ」
「ヨガやってるから…」とニャアンは色褪せたヨガマットを見せる。以外と運動もしているようです!」
「わかった!わかったよ…じゃあ」
「じゃあ?」
「ボクと一緒に出かけよう!映画にでもいこう!」
繰り返します。エグザベくんは嘘のつけない男です。物事をごまかすこともできない。いい意味で純粋な男です
「『あなた』がそこまで云うのなら…」ニャアン許諾しました。
かくしてニャアンを映画に誘いました。やったね
メトロで5駅ほど乗ってサイド3の中心街までやってきました。エグザベくんの手引があれば移動も安心
宇宙世紀においても映画は人々の娯楽として根強い人気がありました。サブスクとか発展してるはずなのに人々は銀幕で見る映像の虜なのです
「見る映画決めている?」「いや…特に」
「誘っておいてどういう事なの『あなた』」ニャアンたしなめます。
「君が見たい映画にしようと思って…ボクの趣味に突き合わせるつもりはないよ」エグザベくん
「…ホラーと戦争物以外なら…なんでもいいよ」
「そうだね…映画館まで行って戦争なんて見たくはないな」
お互い戦争で平和を引き裂かれ、悲しく辛い運命をたどり。そして軍籍で辛い想いをした中です。エンターテイメントだとしても『戦争』は厭なのです
「近い時間で大きめのスクリーンの奴にしよう」
「大きめのスクリーン?」
「大きいスクリーンでやっている映画は繁盛している証拠さ。面白さの証だよ」
とりあえず1番スクリーンで時間が近い映画のチケットを2枚買いました
>>2分割放送されてなおジークアクスビギニングを観に行った名無しは多い
「カップル割で20ハイトです」
4割ほど安くなりました。夫婦割ってすごいですね。
さぁ、映画がはじまります。
「題名とスクリーンだけで決めちゃったけど」
「どんな映画だろうね」
劇場は暗くなります。上映中の映画館でのおしゃべりは禁止されてる為、ふたりとも無口です
ポップコーンはなし、Mサイズのスプライトが2つのみ
2時間半の長編映画でした。
スクリーンから灯火が消え、照明が付きます
エグザベくんは完全に映画に見入っていました。外宇宙を目指すSF物ですが根幹にあるのは恋愛という不思議な作品でした
隣の伴侶の様子など見る暇もないほど見入ってしまいました。しかし、途中ニャアンがエグザベくんの手を握った時は握り返していました。
その隣の伴侶はと云うと…泣いていました。
涙をハンカチで拭っていました。手を握ろうとした時も、溢れ出た感情をどうにかしたい一心での行動だったんですね
妊婦さんのメンタルバランスはとても不安定だと言います。感情が溢れてしまうのも当然です。
>>3店員さんはエグザべ君がお腹の赤ちゃんの父親だと思ってるんだろうなあ…